色素細胞(母斑細胞)が表皮、真皮に増殖し、茶色、黒色、ときに正常皮膚色のあざで平坦、いぼ状、硬毛を伴うなど色々な病態を示します。メラノーマ(悪性黒色腫)や皮膚癌と似ている物もあり、ダーモスコピーで診断、疑わしい時は生検(組織を一部切り取って精密検査)をする必要があります。
治療方法
悪性が否定できれば、
①炭酸ガスレーザー治療
局所麻酔あるいは表面麻酔後炭酸ガスレーザーで焼灼します。当院の炭酸ガスレーザーは医療承認取得機器であり、高性能スキャナ機能がついているので正確で綺麗な仕上がりとなります(より確実に母斑細胞を破壊するため,再発予防のためにQスイッチアレキサンドライトレーザーを追加照射することもあります)。軟膏やテープ、創傷被覆材を使って創が治るまで1~2週間治療します。
②外科的切除縫合
局所麻酔下にメスできれいにくりぬいて、皮膚にゆがみがでないように縫合します。
③くりぬき法
局所麻酔下にほくろの大きさに合った数㎜の生検パンチでくりぬきます。小さな物はテープや軟膏を外用しながら、自然に創が閉じるのを待ちます。大きなものは軽く縫合するなど部位や大きさによって治療方法をかえていきます。
ホクロ、母斑により機能的問題,生活に支障がある場合に保険適応となります。 例えば 、洗顔時,眼鏡装着時、引っかかる。 ひげや眉を剃るときに引っかかって出血することがある。 洋服や下着を着脱するときに引っかかる。 眼瞼にあり、視野の妨げ、視力の低下を認める。 悪性腫瘍の可能性を否定できない。 等の場合です。
美容目的の場合は保険がきかず、自由診療(自己負担)になります。