◆小じわ:加齢に伴う表皮水分含有量の低下、真皮の緊張(ハリ)の低下により、小じわとなります。
治療方法
①フラクショナル炭酸ガスレーザー(CO2RE)照射
患部に麻酔クリームを塗り(30分程度)痛みを軽減させてからレーザーを照射します。フラクショナルレーザー治療とは,レーザー照射によって皮膚に微細な穴を開け皮膚を新しく入れ替える美肌治療です。皮膚のリサーフェシング(皮膚の再生・新生)です。照射部は新しく再生した皮膚組織と入れ替わり、新たな表皮と新生コラーゲンが肌のハリや小じわを改善します。治療回数は月に1回程度、6回程度が目安です。1週間程度のダウンタイム(かさぶた)や色素沈着のリスクもあります。
②ダーマペン治療
患部に麻酔クリームを塗り(30分程度)痛みを軽減させてから施術します。16本の細い針を用い、肌に垂直に穿孔を形成する医療器具です。毎秒1920個の小孔を作成できます。従来のダーマペンより針の数が増え、施術の深さも調整可能となりました。皮膚に微細な穴を開け皮膚を新しく入れ替える美肌治療です。成長因子(上皮細胞成長因子、線維芽細胞成長因子、ヒアルロン酸等含有)を使用することにより効果を高め、新たな表皮と新生コラーゲンが肌のハリや小じわを改善します。フラクショナル炭酸ガスレーザーよりダウンタイムが短く(赤みが2~3日でる程度,カサブタには通常なりません)、受けやすい施術です。治療回数は月に1回程度、6回程度が目安です。
③上記のようなダウンタイムが有る治療をご希望でない方
ケミカルピーリング、イオン導入を行います。ピーリングにて角質を除去後、9%ビタミンC(保湿アミノ酸配合)を導入します。当院のイオン導入器は10kHzと周波数が高いため、イオン導入特有のピリピリ感が少なく、リラックスして施術を受けて頂くことが可能です。④マイクロボトックス注射:マイクロボトックスは筋肉ではなく、皮膚浅層にボトックスを細かく少量注入する治療方法です。筋肉の機能は温存されるので自然な表情を保ちながら小じわを改善できます。患部に麻酔クリームを塗り(30分程度)痛みを軽減させてから注射します。治療後、クーリングし日焼け止めを塗って頂きます。メイクは翌日から可能です。まれに内出血が起きることがあります(1~2週間で自然に消えます)。
◆大じわ:加齢により表皮および真皮ともに萎縮した状態です。真皮では皮膚のハリに重要な線維成分が減少しています。重度になるとたるみとなります。
治療方法
ヒアルロン酸注入:細い針でしわや溝のある皮膚内、皮膚の下にヒアルロン酸を注入する方法です。皮膚のボリュームを増加させ、しわを埋めたり溝を盛り上げたりすることができます。効果は6ヶ月~9ヶ月程度持続しますが、ヒアルロン酸の種類、注入部位により持続効果は違います。注入後、赤み・内出血・痛み・しこり感・化膿などの副反応が起きることがあります。当院では安全性、持続性、弾力性、組織親和性を考慮し、厚生労働省製造販売承認を取得した「ジュビダームビスタ」、FDA認可「テオシアル RHA」を使用します。
◆表情じわ:笑ったり怒ったりする時の表情は、表情筋と呼ばれる筋肉を収縮させることにより作られ、表情筋の上にある皮膚にも収縮力が働き、一時的にしわが形成されます。表情筋の収縮が長期にわたり繰り返されると、表情を作らない静止時にもしわが残存するようになります。
治療方法
①ボツリヌス療法(A型ボツリヌス毒素による治療)
②ボツリヌス菌が作り出すA型ボツリヌス毒素(天然のタンパク質)を有効成分とする薬剤を表情筋に注射
筋肉が収縮する力を弱め、しわを目立たなくします。アイスパックで注射部位を冷やして痛みを軽減させ注射します。効果の個人差はありますが、注入後2~3日から現れ、3~4ヶ月持続します。時間とともに効果が無くなり投与前の状態に戻ります。副作用は内出血、赤み、痛み、痒み、頭痛、眼瞼下垂があります(5%程度)。
当院では、65歳未満の成人における眉間または目尻の表情じわに対して厚生労働省製造販売承認を取得した「A型ボツリヌス毒素製剤 ボトックスビスタ」、Hugel社(韓国)「ボツラックス」を使用します。